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許すまじ!!!クソセミナーの「自賠責は非課税」という脱税幇助をぶった切る

本年度の勉強会も、先日の東京アドバンスで終了しました。
途中、S先生のプチ療養費講習もあって、目から鱗の参加者もおられたようです。

・・・というか、私の所は無所属ですが・・・そういった事も教えられての会費とかじゃ無いの?と、思ってしまってはダメでしょうか?(笑)
確かに彼は、日本では五本の指に入るような、療養費のプロですけどね・・・

自分なら、お金出すなら、そういった知識もしっかりした所の会員になりたい性格ですがね。

さて、こんな質問が来たんです

 

『ある交通事故セミナーで聞いたのですが、自賠責って非課税ってホントですか?』

正直・・・私は何を聞かれているかさえ、「へ?」となってしまいました。
つまり申告要らないってこと?

医療従事者は、交通事故事案の場合は、自賠責保険が絡んでくるのが一般的なので、健康保険や労災保険に対した言い方で「自賠責」とか「ジバイ」とかで言う事が多いです。

しかし、私の思考回路としては、まず第一に「交通事故=ジバイじゃないぞ」という事を勉強会でも説明しながらお伝えしているので、「なに?自賠責保険のなんの金銭に対して言っているの?」となる傾向があります。

だって、この質問って、聞いている医療者にしてみれば
①自賠責保険での請求による治療費の入金に対して
だったようですが・・・どうしても、一瞬混乱するわ・・・だって他にも

②自賠責保険に支払う保険料が「非課税」
③自賠責保険から受け取った「慰謝料が非課税」
とかイロイロありますもので。

だから「交通事故=ジバイ」って、独特の構造把握をやめてくれって思います。
だって、交通事故でも自賠責保険が非該当なんて幾らでもありますから。

ちなみに③だけが非課税です。

そもそも、非課税という説明がクソレベル

 

要は、自賠責保険を使った交通事故の患者さんの治療費を、受領委任方式の様に、保険会社に請求する。
支払われる費用は課税対象です。
当たり前ですね。

『その費用を、院に入れれば、院の収入になるので課税対象になってしまうから、送金先指示は変更出来るので、個人口座に入れて申告しない・・・すると非課税でしょ・・・』って・・・

・・・脱税指南じゃねぇか!!

よくまぁ、そんな事を交通事故を知ったかブリならいざ知らず、稚拙な脳細胞レベルで考えた考えを、セミナーで金取っておきながら言えるもんです。というか、知らな過ぎるんだよ!実際を。

 

では実際はどうか?

 

そもそも保険会社は、支払に関しての支払調書を税務署に送ります。
税務署はそのデータを受け取っているので、法人だろうが、個人だろうが、お金の流れは追えます。
昨今は、個人も法人もマイナンバーが紐付けされています。

収入の動きと申告の乖離があった場合は、税務署が動けます。
マイナンバーの登場で、さらに動きやすくなった。

その上、自賠責保険への請求履歴は、勉強会でもお話しているように、100%がデータ保管されています。
ブラックリストか否かなんてことは、全くもって関係ありません。
全て残ります。
結婚して苗字が変わっても追いかけられるように出来ているそうです。

税務署が、保険会社へ支払履歴の詳細を求められたら、任意だろうがジバイだろうが100%協力対応します、
当然の事。

つまり、その入金を「収入」としてのデータがあるので、そこからの「所得」が申告されていなければ・・・それは

脱税です!!

やるとどうなるか?

 

私が別件で聞いているのは
・中部地方の接骨院にある日、税務署が訪問すると連絡有り
・単なる、定期調査と思い待ってみれば、真っ先に出されたのが「過去7年分の重加算税の通知」
・その院長は、自賠責保険事案の入金を、院の口座では無く、個人の口座に送金させて、その金額を申告しなかった
・通常は過去5年だが、悪質と判断されて7年分の重加算税のペナルティを受けた
というもの。

待ったなしで相当額のペナルティが課せられます。

この事を勉強会でも言っているときがありましたが・・・実際に、他にも昨年の年末に逮捕報道まで出ているし・・・

ここまで出ると、本人の名前は、半永久的期に「大がかりな脱税をした人間」として、ネット上に残ってしまいます。
これは金融信用もなくなるので、大変ですよ・・・

 

このセミナーの評価としては

クソの役にも立たないようなレベルでしょ。

あまりにも幼稚であり、無責任で、世間知らず。
同業を陥れかねないような、知識をさも正当のように広め、自身は交通事故を知っているという知ったかぶり
全開モード。

私、別に交通事故のセミナーするの人間を攻撃したいんじゃ無いんです。
私の他に、きちんとした正攻法を、同業を騙すこと無く、患者さんの役に立つのならドンドンやった方が良いと思っています。
しかし、こうやって結局は「カネ」でしか交通事故患者を計る術しかやらないところは、賛同できないのです。

それでいながら、セミナーフィーはバカ高い。

過去にも、何人も私に接触しようとしてきた、交通事故を語る方々いますが・・・交通事故の表裏を知っている身からすれば、目を見張るようなレベルどころか、結局は患者と同業のカネをクイモノにすんなよ!というレベルの人ばかりなのが実態です。
誰とは言わないけどさ。

同業を適当な無責任知識で、犯罪者に仕立てかねないクソの役にも立たないようなレベルは、許せませんよ。

まとめ

 

・ちゃんと収入は申告しないと、バレる
・ことお金に関することのセミナーの内容は、こと金銭に関する資格・知識を持っている人間に精査してもらい、おかしかったら採用しない
・仮に、やってしまって逮捕されても、セミナー主催側は責任とらないで、自身が被る
・なにより「世の中に美味い話は転がっていない」ということを、社会勉強するべし。

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