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医療従事者自身の交通事故の治療をどう考える?:治療の交通費編

今回の事例は、交通費です。

そもそもの「交通費」って?

よく「治療費」という名前で自賠責保険金120万円の事を言われますが、正確には「治療に関わる損害」という名称になり、その名の通りのカテゴリーに分類されて処理されます。
つまり、治療を行いカラダを治すけど、それには費用が掛かる・・・その為の経費が含まれます。

損害賠償上では「積極損害」という分類に入ります。
これは「事故に遭うことで支払う事を余儀なくされた損害」となります。
つまり、事故に遭わなきゃ払う必要がないけど、遭っちゃったから払わんといけない費用になります。

ここまでの前提は大丈夫ですね?

相談された事案

※基本的には、現時点では有料コンサルに移管準備中ですので、勉強会以外での無料相談等は行っておりません

・接骨院勤務
・自家施術を行っていた
・会社から交通費が出ていなければ支給する
・しかし、治療終了後に「払えない」と。
「なんとか交渉する方法ありませんか?」と質問されました。

しかし、少し話しを見ていくとポイントがあります。
「会社から交通費が出ていない労務条件」に、なります。

これ、事情の詳細は存じませんが、労務契約が「業務委託方式」の場合は納得がいきます。
柔道整復師は、税務上において自営として認められ、確定申告時に収入から諸経費を引いた上での所得申告が認められます。
その契約であれば、全てコミコミの報酬になるわけですので、不自然さはありません。

また、交通費を支給しない労務条件も、無い会社にはありませんので、おかしくありません。

その前提でもって、の回答は・・・・

それは無理だわ

支払う必要が無いでしょうね・・・。
というのも、前提としての「交通費」を考えて見て下さい。

・積極損害である→必要が強いられているか?というと無い。
・自家施術である→これが他の無関係な院に行かざるを得ないなら話は分かる

つまり、民法709条では「なんで必要なのかは、請求する側が理由を出しなさい」という「因果相当関係の立証責任」があるのですが、その証明性に乏しいんです。
だって、事故に遭わなくても、事故に遭っても、そもそもの交通費の必要性が見えてこないんです。

まとめると

今回の様な場合は、無理です。

普段は自転車等で通える距離なので、交通費は無いが自家施術を行う事が厳しいので、他の整形外科や、知り合いの院に行かざるを得なかった・・・
なら、まだ話は分かります。

「何でもかんでも請求されても整合性無いと払えんよ」これが保険会社のホンネです。
裁判官も同様の判断になるでしょうね。

しかしまぁ・・・このご時世に、自家施術をOK貰えたというだけ、その院の過去データはまともなんだろうな・・・

でも、マネしない方がいいですね。
仮の話、強硬的に「なんだ払わないんだ、ゴルァ!」みたいなことをやってしまえば、その際の電話折衝内容は速攻で履歴&要注意通報になる事が、必至かと思われます。

勉強会が近いのでオマケ

通院交通費は、揉めるときは揉めるのを、よく見ています。
大概パターンが決まっていて、一番多いのが「アップグレードパターン」
例えば、バスで行けるところを、タクシーで行くとかね。

「患者さんはウチの院にくるのにも大変じゃないか!」と、変に患者さんの肩持つ考えをしてしまった医療従事者も、要注意感覚パターンに至っています。
この感覚はむしろ、自分のみならず患者さんも巻き込む可能性あるので、要注意ですね。

勉強会では、リミッターオフで、ちゃんと制度・法律的にエビデンスもって説明しております。

「知らなかった」では許して貰えない世界ですので、その知識補填だけでも、参加のご検討をオススメします。
※まだ東京勉強会は申込受付中です。

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プライムケア 杉本

株式会社プライムケア代表取締役
<国家資格> ・柔道整復師 ・ファイナンシャルプランナー2級技能士 <各資格> ・生命保険・損害保険募集人 ・EK療法士 ・ashibraⓇ認定アドバイザー

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