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人身傷害で自賠責基準額で通した強者?ここから見えてくる業界に補完されていない交通事故扱いのための必要知識>

今回は、とあるTwitterからの引用です。
ご本人にも許可をもらい、私としての回答を明示する交換条件で、引用させて頂きました。

発端となったのは以下のツイート

「人身傷害保険で自賠責基準額で請求した強者がいるらしいが・・・通る時は通るんだな・・?」

以下の返信も合わせて見ると、ここに「??」となるところもあるなぁ・・・勉強会で補完している事もあるしなぁ・・で、今回のネタにさせて頂くわけです。

リプ「選ぶのは患者ですよ。健保より自賠の施術が手厚いと、自賠を選ぶ人が出てくるんです。不正整骨院は差なんてないでしょうけどw」

ツイ主「まあそうなんですけど、過失割合が高いと相殺がどうの?って事になったような。」

リプ「もちろん過失相殺で通院補償が減る可能性は高いですよ。あと健保は医科の併用が出来ないので、病院で健保使ってれば整骨院では自賠しか無理になりますよね。」

ツイ主「医科と併用できないっていったら保険会社は自賠基準額ではなく、接骨院に通わせないってなりましたね。他のところは医科と併用みんなやってる!って怒られたこともありましたww」

まず、ここにはいくつかのポイントがあるのです。

その前に・・・今回はポイントで回答出してみますが、本当に関連立てて勉強をする為の書籍はコチラ

という、宣伝でございます。
ちなみに、残り300部程度です。
増刷する気は無いので、持っている人だけの書籍になりますね。

では以下にポイントを挙げます
①自賠責基準額という料金は存在しない
②人身傷害で目安料金は通らないの?
③治療における料金の単価を、患者が決めることが出来るのか?
④過失割合が高いと相殺?人身傷害でもそれはあるのか?
⑤相殺において補償が減る?「事もある」・・・あるとき無いときの真意は?
⑥医科と健保は併用できない・・・のに「他は併用でやっている(怒)」の真実は?

本当は書籍を手元に持ってもらうか、勉強会に参加頂くと・・・なんですが、そこそこ分かるレベルで解説します(笑)

①自賠責基準額という料金は存在しない

そもそも基準金額を、損害賠償としては作れません。
壁になるのは「独占禁止法」です。

独占禁止法は、法律素人の私が超噛み砕いて理解している表現で・・・というか、小学生のウチの子にもわかる様に表現してみます。
「お金ってもらう人より、出す人が偉くなっちゃう傾向がある。でも出す人が「お前の料金はこうだ!」と決めたら・・・貰う人からすれば不公平でしょう?
だから、出す金額を決められる人の都合だけで勝手に決めちゃいけないよ・・・これが独占禁止法」
と、私は理解しています。

保険会社は出す方であり、どっからどう見ても財布の紐を握っている。
そんな状況で金額は決められない・・・だから基準額は無い・・・が正解なのです。
なので
医科→「手上げ方式の日医基準」
柔整→「目安表」
として、一定の目安を決めつつ独占禁止法に抵触してないようにしています。
なので、裁判所もこの金額は認める方向です。
いつも言っている、民法709条の観点から間違っていなければ・・・

②人身傷害で目安料金は通らないの?

通ります。
これは私の勉強会に来られた方では、多くの方は協定で認められています。
これは事故を理解して整合性があると認められるように協定で交渉した結果です。

要は「なんでその料金なの?」という理由が明確に理解されればいいのです。
「じゃ、健保と変わらないのになんで高単価なの?」というのであれば通りません。

なんせ損害賠償は、先の独占禁止法があるので自由診療です。
それはあくまで、医療従事者の自由な都合で決められる・・・ではありません。

そもそも人身傷害が適用されるケースを理解する必要があります。
多くが
①相手の対人賠償を通さない・通せない理由がある
②相手の自賠責保険を適用出来ない事故
の2つであり、投稿主の事案は②の方になっていそうなんですね。
そう言う場合は①と環境が違うので、通る通らないは別問題になるのです。

あ・・・ちなみに「ひき逃げ」「自賠責無加入」は問答無用で健康保険を使用することになります。
これは国土交通省のHPでも出ています。

③治療における料金の単価を、患者が決めることが出来るのか?

独占禁止法では、相手が立場を使って決めることは出来ない・・・と、説明しました。
しかし患者側はどうでしょう?

患者側には民法709条の「相当因果関係の立証責任」があるので、正式には「請求・交渉」することは出来ますが、患者側だけで決めることは出来ません。
当然ながら、整合性が説明出来ない場合、保険会社から・・・だけではなく、裁判所でも否定されます。

ここが理解されていない、医療従事者も理解が進んでいない・・・が故に、多くの治療費トラブルが起きています。
保険会社だけがトラブルを引き起こしている訳では無いのです。

ただし「健保の使用可否」においては、決定権は患者さんにあります

④過失割合が高いと相殺?人身傷害でもそれはあるのか?

もともと人身傷害はノーフォルト保険と言われており、過失割合による責任を負うことは無い保険です。

事故の治療費が200万円で、過失割合が20:80の場合においては、相手側保険は160万円まで支払いをしてくれます
但し、これは相手側にケガが無いという状況で、ケガがあれば「過失相殺」として、相手側の治療費の20%を自身の160万円から相殺します
これが、ややこしいところ。

しかし、自身の人身傷害においては、この20%の相殺分が無い考え方
100%払ってくれます。

しかし、金銭の性格が「賠償金」から「保険給付金」に変わります。
なので、約款が優先されます。
費用の考えも、約款の上で・・・支払上限も約款をベースに考えます。

ここに約款にある「公的保険の使用などで費用の圧縮につとめること」という、保険金請求者への義務があるので、保険担当者は「健保使用」を言ってくるのです。

なので、感のいい方はお察し頂けますが、医療従事者がこのことを理解していないで交通事故を扱っている事があまりにも多すぎるので、結果的に揉め事の発端を作っているのです。

損保担当が口を揃えるのは「約款に則り適切に行う」これ以上でも以下でも無いのです。

⑤相殺において補償が減る?「事もある」・・・あるとき無いときの真意は?

ここにおいては自賠責保険の「治療に関わる損害」におけるルールが作用しています。

重過失割合・・・過失100%ではなく70~95%の場合は、減額がありますが・・・それ以外の、対人賠償(対人社)が対応しての任意一括請求。
ルールとして自賠責保険の支払があるので、120万円まではいわゆる保険会社の「ドレッシング」の領域になります。
つまり120万円までは、重過失にならない限り、過失相殺による負担は患者にはありません

この120万円を超える超えないが、ケースによってあるので「事もある・・・」という結果になるのです。

ちなみに、医療従事者は治療に関わる損害120万円を、医療従事者に入金される医療費が該当すると思ってい人も多く見受けられます

これは違います。

いつか・・・何年か前に、治療家向けに交通事故ビジネス展開しているところの年始のメルマガ読んでぶっ飛びました。
「ジバイの患者が3人増えるという事は、その院の売上が360万円増えるという事」
完全に、交通事故を「金儲け」としてしか説明出来ていない低レベルなのがミエミエですね。

医療従事者のための交通事故勉強会で、正攻法を知れば、こんなレベルに金銭を出す無駄は無くせます。

⑥医科と健保は併用できない・・・のに「他は併用でやっている(怒)」の真実は?

この併用に関しては、多くの治療家の認識である「併用できない」が正解です。

出来ません。

では、なぜにこういった併用を言ってくるのか?
知らんのです・・・こういった、実務的な事を・・・これは同様に弁護士にも言えます。
なので、平気で「健保を使わないのは、医療従事者が儲けたいだけ」という暴論を噛ましてきます。

それに対応出来ない医療従事者にも、知識不足の問題が大きい・・・だから勉強会をしているのですけどね。

そして「他にやっている」の真意ですが・・・これも
・やっていないが言う事聞かせたい
・本当にやっている所があるので、同じようにしろやゴルァ!
のどっちか。

共通しているのは、医療の健康保険実務をきちんと理解していない。

基本的に、世の中の専門家で「木を見て森を見ず」ではない人は、少数。
逆に、木しか見なくても通用したり、他が犠牲になって気だけ見れば良い・・・が、多くの専門家の特徴でもあるのです。

保険会社も、自分の所の支払の専門知識しか殆ど習得しません。
医療者実務の知識は、参考程度でも充分と思っているのです。

だって・・・それで、不正請求とされて医療従事者が糾弾されてもシッタコッチャナイ。
だって、自身が違法行為で罰せられなく、会社の予算に納めれば良いだけの話。

後者の場合は・・・まぁ・・・欲に眩んだか、押しの弱い接骨院が、他の理由付けを無理矢理して療養費支給申請したか?

あ・・・ちなみに医科が療養の給付を出してガチンコになったら・・・医科が弾かれます。
そういうことに至った経験のあるDr.は、接骨院のことをどう思いますかね?
当然ながら人間の感情が優先される対象となるでしょう。

でもね、それもこれもどれも・・・みんなが「木を見て森を見ず」なんですよね・・・私から見て。

まとめ

今年から『医療従事者のための交通事故勉強会』は変えていくので、そこで勉強して下さい。
そこで知る知らないで、今後も患者さんに知識不足のお尻を拭いてもらうかどうか?が決まります。

 

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プライムケア 杉本

株式会社プライムケア代表取締役
<国家資格> ・柔道整復師 ・ファイナンシャルプランナー2級技能士 <各資格> ・生命保険・損害保険募集人 ・EK療法士 ・ashibraⓇ認定アドバイザー

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