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自賠責巨額詐欺事件から文化を考える:資格による請求権でモヤッとしたら読んでほしいこと

業界震撼の数千万~1億の自賠責詐欺事件。
SNSを徘徊しましても、定型的なコメントが多かった印象です。

どこかでも書きましたが、このまま行くと「親が子どもになって欲しく無い職業」にもなりかねません。
改善には、マクロ的だと文化のアップデートが必須なので、時間がかかります。

しかしミクロ的・個別的には、そこまで時間がかかりません。
今日からだって出来るのです。

その為の、考え方を知って頂ければシリーズです。

さて今回のテーマは・・・
自賠責保険規定的には自賠責が使えるのに・・・なんで拒否らレなくてはいけないの?
というテーマ。

現場においては、保険会社からの否定的対応で、憤慨する人は後を絶ちません。
しかし、自分たちが教わっているはずの「自賠責保険は使える」という知識・
コレがあるはずなのに、なんで保険会社は強気に否定するの?

それにはきちんと理由が有り、それを理解して無いといつまで経っても、環境改善しません。

確かに自賠責保険規定には書いてある

『自賠責保険の保険金等及び自賠責共済の共済金等の支払基準』を見ても
第2・傷害による損害
1・積極損害
(1)治療関係費の⑧柔道整復等の費用
『免許を有する柔道整復師、あんまマッサージ指圧師、はり師、きゅう師が行う施術費用は、必要かつ妥当な実費とする』

があります。

確かに、規定上は「使える」がごとく記載があり、これが主張の根幹となっているでしょう。
しかし・・・

文章を分析して把握しなくてはならない

まず、この1文にはある事が書いていません
「費用は払われる」
と。

どういうことか?

柔道整復師のみならず、いわゆる「「あはき」でも自賠責は使えるんだ主張」をされている方々も、
ここに資格名が書いているので、「当然ながら、自分たちも自賠責保険が扱えるんだ」といった解釈になりがちです。

確かに「使えない」とも書いていません。そこは否定しません。
この前半部分の主張は間違っていません。

しかし、問題なのは「必要かつ妥当な実費」の後半部分・・・ここ。

ここまで解釈を全体に行き渡らせないといけないのであって、「払う」という文章は無いのです。

答えから先に言うと
要は扱えます・・・払われるかどうかは別です。
それには必要であることが証明され、妥当だと第3者が見ても
判断出来る内容であること

になります。

その妥当性を決めるのは?
これは医療従事者ではありません。
正確には保険会社でもありません。

近いとすれば、司法判断。
つまり裁判官です。

多くの交通事故損害賠償は、本来であれば民事として裁判で決着を着けるべきです。
しかしながら、それには費用も、手間も、時間も掛かりすぎるし、なにより件数が物凄いので、裁判所がそれだけでパンクします。
それを、日弁連との協定でもって、保険会社も示談交渉することで解消しているだけ。

つまり、決着が示談でつかなければ、最終的に紛セの裁定か、裁判しか方法がないので、諸々を考慮する際は
「司法判断に至っても遜色ないように・・・」
になります。

保険会社も、その点ではプロなので、エビデンスや過去判例データでもって分析が出来ます。
医療従事者からの請求内容を検討し、「そぐわない」と判断した場合に「払えません」と自分を
守る術を遂行しているだけ。

ここは、きちんと理解しないと、話が進まないポイントです。

こちらの立場としては医療だけれども、土俵は賠償

損害賠償の世界は、医療従事者だけの判断の裁定はありません。
あくまでも、制度・法律的に「認められるか?否か?」です。

だから、あの自賠責の基準にはこういった解釈が追記あればもっと理解されるのでは?
「柔整あはきの免許を持っている人が施術する場合は使えます。
ただ払われるか?否か?は、損害賠償上において適切な場合によります」
と。

くり返しますが、交通事故における治療費用の最終支払い可否判断は医療従事者にありません
その未理解が、医療従事者をモヤモヤさせる原因ですが、そういうもんだと理解する事から、次のステップが始まります。

確かに保険会社担当の言動に問題もあるケースは存在する

赤ちゃんが泣くのが仕事なように「なるべく払わない様にすすめる」のも、彼らの仕事ですから仕方ありません。

それを「ウルサイ!そんな泣く赤ん坊は邪魔だ!」という、昨今では後ろ指を指されるような老害みたいな、
「基準的に払えないだと!ウルサイ!おれは医療者だ払え!!」
を言っても始まりません。
だって、相手は「いかにして払わない様にするか?」のプロですから。

逆に、私の所で勉強して「更に入金早くなりました」と言う方もいます。
多分そう言う方は、「サッサと払って仕事片付けよう」と、思わせる理由があるのです。

払われる人と、払われない人

事実、両方いるので「絶対に払わない」という訳では無い。
であれば、憤慨するよりも知恵を絞る方にエネルギーをかけませう。

これは西洋医学基本の柔道整復師も、東洋医学基本のあはきも両方同じです。
制度上はOKなので、あとは支払われるように「知識を知恵にする」のが大事。
これまた事実・・・あはきの方も勉強会に来られてますが、その方たちも払われたりしています。

くり返しますが、制度上はOKなので、どのように請求するか?がカギです。

まとめ

・自賠責保険の制度上では、すでに「柔整」も「あはき」も使えることが明確
・問題は「使えない」ではなくて、「使えても払われるかどうか?」は別
・払われるには、医療従事者が提出する書面内容がキモ
・最終的に裁判官が「これは払ってOK」と判断出来るレベルにしないと払われない

支払われるに至るまでの基礎知識が欲しい方は「医療従事者のための交通事故勉強会」の参加をご検討下さい。
https://primecare.co.jp/workshop-info/

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プライムケア 杉本

株式会社プライムケア代表取締役
<国家資格> ・柔道整復師 ・ファイナンシャルプランナー2級技能士 <各資格> ・生命保険・損害保険募集人 ・EK療法士 ・ashibraⓇ認定アドバイザー

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