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交通事故集患システムって使える?じゃ、患者の立場でググって調べればわかるんじゃね?

一時期、狂想曲のようになっていた交通事故ビジネス。
これらは、療養費という健康保険のシステムが誤魔化しも効かせず、規定の明確に文書化され危機感を持ったコ・メディカル・・・特に柔道整復師に多く「脱・健康保険」という名の元に、自由診療にシフトしてゆくスキームの中で、まずは昔から手っ取り早い高単価施術が出来るという慣習に助長されながら、広まりました。

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実際に、今は?

NPOや団体も出来ますが、解体状態になったり、活動が縮小しながら現在は落ち着いた状態になっています。

なぜか?

4年ほど前より、拡がりすぎた反動もあってか、不正が明確化。
逮捕者が目立つようになって、逮捕者報道がない月は無いくらいになって、社会からの印象は最悪。

完全に輩扱いされ、事故患者が敬遠するようにもなったし、「扱えば自分もやばいんじゃ・・・」という
不正をしなきゃ問題ないにも関わらず、根拠無き思い込みも後押し。

先に、治療家業界・・・いや、医療界全てもそうなんですが、こういった思考パターンというのは、余計に事故被害者を苦しめる「医療従事者という名の二次加害者」を作りやすくもなります。

なぜか?

知識レベルが向上するきっかけが掴めなく、そのまま放置しやすくなり、イザ来た患者への対応が分からないまま、惰性で行う事も少なくなりかね無いから。

周りも見てみて下さい。

今こそ交通事故の事を知っておいて、正しい対応出来るようになるチャンスだけど、セミナー類がSNSを通しても一気に減りました。
それは、必要な知識を「金絡み」でしか語る知識レベルでしか無い、提供サイドの問題でもあります。

なるべくしてなった結果だけど・・・

ただ、現在でもちょこちょこあるのが「交通事故患者:集患システム」の話。

実は、3,4年ほど前にもウチにもテレアポでありました、
これはもう、嬉々として対応しました。
だって、どんな方法で治療家をダマクラかしているのか、実際に体感できるなんて、素敵なことですよ。

その内容は、ちょくちょく小出しにしますが、その中で出てきた「独自の集患システム」を宣っておりました。

んで、どんな方法で患者さんを紹介してもらうのか?ということを質問しましたら・・・案の上の様な回答
・独自の情報網がある
・法律事務所も絡んだシステム
・これまでの実績による紹介
それらがあって、紹介できるんですと。

ここで、僕の弟子ならどうするんだろう(笑)
多分、僕と同じ事をするはずです。

じゃ、ググってみようと。

 

とりあえず、そういったシステムが見つけられるかやってみる

ネット上で検索できるリテラシーレベルの方と同様なワードを想定して、やってみます。

「交通事故」「治療先」「むちうち」「痛い」「治療方法」「痛みの緩和」「解消」「相談先」
などなど

結果として、多くは法律事務所がヒットします。

そこから、数件の関連しているのか?と、思わしきHPを発見します。
治療先を紹介する系です。

この様な紹介タイプのHPは、以前に治療家サイドがやっていたNPOにもありました。
(そのNPOの場合は、内部で不正請求に対する逮捕者が出てかららは、蜘蛛の子散らすように勢いは無くなりましたが・・・)

いくつか見ます。
すると特徴がパターン化しています。
・出てくるのは接骨院と歯科医ばかり
・整形外科の掲載はほぼ無い
・整形外科も掲載しているサイトも見るが、どうも単に電話帳データを
 引っ張ったような内容
・数件、知っている整形外科があるので聞いてみたら、どうやら
「勝手に掲載している」との回答。

突出している「交通事故患者のための治療先駆け込み寺」的なサイトを探し当てる事が出来ません。

見つからないんだよね・・・

私のキーワード入力が悪いのでしょうか?
ググった検索結果を5ページ目まで出しても「ここでだったら、なんとか楽になるかも・・・」という、被害者ニーズがあるような、HPを探し当てる事が出来ませんでした。

ただし、仮に私の探し方に問題があったとしても、考えなくてはならないのが
「一般人の感覚で、この他にどんなキーワードを入れれば良いのか?」
なんです。
事故被害を受けて受傷している患者さんは、心身ともに疲弊しているケースが少なくないので、検索能力を求める事って酷なんです。

だから、ある程度はそこまでエネルギーを費やさなくても、検索で見つけられる階層に存在していないと、交通事故の患者データを集められることは、非常に難しい。

じゃ、どうすれば事故被害者は、相談先を探し当てられるのか?

独自の情報網だって言っても、あと考えられるのは、法律事務所や被害者家族会。
だけど、どちらも以前に絡みがあったので分かりますが、
まともな所ほど個人情報管理なんかはしっかりしているので、そうそうは患者を治療先に紹介なんてしやしない。

癒着性を感じられたく無いので、徹底して医療機関との距離を測っています。
要は、一部の金銭欲求の解消のために、自分の持っている情報開示なんかは、普通はしないってこと。

とりあえず、掲載名に知っている治療家がいたんで、聞いてみる

あるHPに登録していた治療家にも確認しました。
・そこの登録接骨院は関東で78院ほど
・ではそこの登録で患者が来たか?→6年間で皆無
・他にも成果報酬制で、1人当たり20万円のコミッションが
発生するというシステムの話があったが、結局は断った

との事でした。

 

もうお分かりですね

・冷静にググってみれば、自分が被害者になった気持ちで探しても見つからないのだから、
患者さんも見つけられない


・以前は、単純な紹介として「エ○テン」に代表されるようなシステムもあったが、昨今の
「個人情報保護法改定」や「広告規制」に代表される
コンプライアンスの厳格化が進み、
ちょっと勢いは落ちている印象


・なにより、ステマ的な要素を嫌う傾向が一般人に浸透しつつあり、クチコミサイト等々の情報を
むしろ敬遠する人も増えた

・そんなネットへの印象の最中、「治療院を探してくれ」ってサイトにそこまで登録者数が
増えるのか?という疑問が払拭出来ない

・実際に登録した人から聞いてみれば、結果は一目瞭然。
だけど、大事なのは「自分も一般人としての感覚」を冷静にモノサシにしてみる

となります。

最後に

これは大事な事ですが・・・

サイト登録して、または団体等に参加してみたけど・・・という方の共通回答が
「結局は、既存患者さん絡みの紹介とかが圧倒的に多い」
になってしまうんです。

となると、大事な事はそんな患者さんが交通事故患者として来院した際に、その紹介元や既存患者さんを
裏切らない為の交通事故の知識は必須ですよ。
クチコミは最強の広告ツールですが、そのぶん緊張するべきポイントがありますから。

私、勉強会はそっちの方向でずっとやってきたんで、今になって正解。
・・・というか、もともと金銭欲求のサティスファクションを埋めるセミナーなんて、所詮はカスカスで無いと出来ません。
20年先を見越して、スキーム作っておいて正解でしたね。

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プライムケア 杉本

株式会社プライムケア代表取締役
<国家資格> ・柔道整復師 ・ファイナンシャルプランナー2級技能士 <各資格> ・生命保険・損害保険募集人 ・EK療法士 ・ashibraⓇ認定アドバイザー

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