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指針としての「着金までの期間」

前回は、任意一括請求の勘違いを書きました。

金銭に関する事を、あまり出すのは好きになれません。
なるべく射幸心を煽らないように、記述したいと思います。

医証提出から入金までの期間

任意一括請求の協定が結ばれ、治療が開始されます。
その後
・医師:診断書&診療報酬明細書
・柔道整復師:施術証明書
を医証として、保険会社に治療費の請求を行います。
(証書はともに自賠責保険様式)

今では、よほどの事が無い限り、担当管轄区域の損害サービス部に発送されますので、投函後1~3日で到着します。

ここで、質問です。
以下の条件で発送したとします(日付と曜日は架空にて想定)

発送日:1日(月)
書類到着日:2日(火)
指定口座への着金日:?

この着金日は、実はある目安になります。
(よほどの稟議事案で無い限りの条件において)医療従事者の請求に、正当性があるかどうか?の評価がどのようにされているか?の見極めになります。

そもそもの担当職員のルーティンとして

書類到着は2日(火)の午前中とします。
封書を開封し、書類の受領は2日(火)~3日(水)の間が想定されます。
2日(火)に、何かしらの予定が入っても、内勤であるので翌日には開封をしているのが現状です。

仮に、他部署への応援・・・これ、今年は実際に台風21号・24号の2つの台風だけの被害件数が、年間の被害件数の1.3倍が押し寄せていますので、あり得ます。
しかし、基本的に自動車事故の場合は特殊性が強いのと、職員のスキル汎用性が通じないので、あまりありません。

つまり、病欠で離脱が中長期でない限り、無い。
その場合なら、すぐにフォローが入るので、何日も書類が到着していながらチェックしないのなんてありえません。

これは勉強会でも、損害サービズ担当が、週に何件の新規事故受付するか?という実態を解説していますので、それと照らし合わせると
「基本放置はありえない」となります。
その上で、話を続けます。

その担当の環境を考慮した上での、入金までの期間

まず
①同週~10日以内
②2週間以内
③1ヶ月以内
④2ヶ月以内
⑤それ以上

というカテゴリーとして、いかがでしょうか?

手前味噌では無いですが、私の勉強会に来られて「原理原則」を学ばれ、実践され、結果として①か②の方・・・もしくは左記の期間に環境改善された方は少なくありません。

最速は、上記条件で言うと4日に入金された方もいます。福岡のS先生ですね。
保険会社の内部システムとして、入金はどんなに最速でやっても、作業して2営業日掛かるのは知っているので、これが限界と判断出来ます。

「基本は10日以内。待てて2週間。1ヶ月掛かるなんて、あり得ない!」と、豪語する先生もおられるようになりました。

ですが、ここで釘を刺させて頂きます。
着金期間を競っているために、勉強会をしている訳ではありません

そもそもの勉強会の意義

根底にある目標のひとつが「医療従事者という名の二次加害者」の根絶です。

確かに、交通事故被害者は独特で、厄介な方もおられるのも事実です。
ですが、すべての方を「その様な患者」としてカテゴライズするのは、間違っています。

私も経験が有りますが、種々のストレスは人格変更も余儀なくされることも少なくない。
その環境下であることを考慮せず、単純に色眼鏡で見てしまうことは、レイシズムに通じてしまいます。

そうではなく、治りたい患者さんもいるし、医療従事者は「治すのは本人、医療者はその手伝い」の原理原則を貫かねばならないと私は考えます。

その為には、交通事故を識っておかないと、間接的に影響が及ぼされて巻き込まれてしまいます。
「巻き込まれたくない」のなら、知っておけば回避出来ます。
識らないで、根拠無き対応をくり返せば、勉強会でもお伝えしている二次加害行為を行いかねません。

それを回避するアクションは、実は今回の入金期間と深い繋がりがあります。

損害賠償の原理原則と勉強会

これは勉強会でも『医療従事者のための交通事故取扱説明書:接骨院編』でも出している、「民法709条」。
自賠法も、これが根幹ですので、この法律1つを理解すればいい。

勉強会でやっているのは、その法律の上で、医療従事者がどのように立ち振る舞えばいいのか?を具体的方法を合わせて示しています。
皆さんも、いい加減「慰謝料」とか「自賠責保険規定」なんかの、ググれば出てくるような程度の知識でフィーを出すのも嫌でしょ?

原理原則をすれば・・・

勉強会では「元損保職員さんのインタビュー動画」を出しています。
これは「元」がミソです。
現役では言えないことも、しがらみが無いので回答出来ますからね。

昨年の大坂アドバンスに参加された方はラッキーでした。

当人がゲストで来ましたからね。

 

彼も、実は私の内容に太鼓判を押して下さっています。

何故なら「払うのに時間がかかる理由」の実態を網羅して、それに対応する方法が具体的だとカリキュラムを見た上で評価して下さっているから。

逆に、何が問題なのか?
担当の仕事を進めてもらうのに、何が必要か?
これを、分析した上で呈示する。
そして、皆さんが実践して答えが出る。

つまり、原理原則に則していれば、入金は2週間以内になっている事の方が多い。
だって、出さない理由が他に無いからです。
だから、入金期間の見直しは、ある意味バロメーターになるのです。

だたし・・・だけど・・・

昨今は、保険会社も財布の紐が固く「なるべく払わない」というベクトルが物凄い。
原理原則だけでは通じなくなってきています。
だからこその、基礎からの応用なんですね。

基礎(ファースト・ベーシック)~応用(アドバンス)までは、勉強会でやっています。
参加の目処として、入金期間が2週間以内かどうか?も、チェックされてみてはいかがですか?

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